キャンプやプレーパークなどの自然体験を通して子どもたちが元気になっていくプロセスを実践として体験してきた私たちのスタイルとしてのフリースクールの在り方を模索しながら、子どもたちと丁寧に関わる中で、見えてきたことが今少しずつフリ―スクールの活動にも生かされてきていると実感しています。
とにかく子どもを元気にしたい!もともとの元気魂を取り戻してほしいし、「生きててよかった!」と思える未来に向かって再び歩き出してほしいと願いながら日々のプログラムを考えています。
その中で学習支援についてはとても悩みの多い問題でした。学校へ行っていない子どもたちは勉強が遅れているということで焦りを感じ、どんどん自己肯定感を下げていきます。
中学の3年間学校へ行かなくても、「勉強を頑張りたい!」と思った時からコツコツ頑張れば必ず3年間は取り戻せるし、取り戻して大学に進学して社会でがんばっている人もたくさんいます。
そもそも大学だけが人生ではないのだから、自分の得意分野を理解し、それを伸ばすことで社会に必要な人材になっていくという方向性も考えていいと思うわけです。
ただ、たくさんの事例があっても、今学校へ行けていない子にしてみればそれはイメージできない自分の未来でもあり、親子ともに不安要因となるケースは多くあります。
今回綿毛としてネット学習でいつでもどこでも学習面を取り戻せるように作り込んだソフトを取り入れることで子どもたちに安心感を与えてはどうかという考えで「すららネット」を導入してみました。そしてスタッフもすららネットにチャレンジし、子どもたちにもチャレンジしてもらいました。
しかし、子どもの希望する学習方法は様々で、必ずしも「すららネット」がすべての子どもたちに合うということはないのと、綿毛の場合は少人数で活動しているのでドリルなどで丁寧に子どもたちの学習をみていく方が子どもにもわかりやすく、スタッフと子どもとのコミュニケーションをとるという観点からも良いのではないかということになりました。
ネット学習と言っても今はいろいろなものがあります。eboardはもともと貧困家庭などの塾へ行けない子どもたちの為の無料学習塾として利用するサイトとして作られましたが、今は学校や一般の子どもたちも利用しています。スタディーサプリ、スマイルゼミ、Z会など有料なものもいろいろなものが出ていて、それによって特色も違います。さらに「学びエイド」など有名講師のYouTube動画を無料で見れるものや、面白く歴史を学べるサイトなど、とにかく勉強の方法も様々選択できる時代となりました。
綿毛では子ども自身が自ら勉強して高校へ行きたい、大学へ行きたいと決めた時、その子に応じた学びの形をスタッフと共に一緒に考えていくことにしました。
子ども一人ひとりに寄り添い、その子に合った学びの形をこれからも一緒に考えながら進んでいきたいと思います。